災害への対応
大震災を引き起こした地震・津波のほか、河川の氾濫や洪水を引き起こす大型台風や集中豪雨、火山の噴火など、近年自然災害による環境への影響が甚大になりつつあります。自然とは本来、地域一帯の環境を短期間に大きく改変してしまうような脅威の側面を持ち、今後も繰り返されるものとして認識したうえで、自然と共存していく必要があります。
このような予測し得ない自然災害に対して、これまでの知見を踏まえて自然環境保全分野における様々な事態へ柔軟に対応します。
震災後の福島県における調査(野生生物等への放射線影響)
放射線影響調査におけるサン
プル採集作業
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により、同原子力発電所から放出された大量の放射性物質による環境汚染が生じており、放射性物質による自然生態系への直接的及び間接的な影響などについて長期的な調査が必要です。
当センターでは、放射線による自然生態系への影響を長期的に把握するため、野生動植物を対象とした放射線影響に関する国の調査を支援しています。
(受託業務例)
- 野生動植物への放射線影響調査業務(環境省)
- 野生動植物への放射線影響ワークショップ開催等業務(環境省)
震災後の福島県における調査(イノシシ等被害対策)
立ち入り制限区域内における
イノシシの捕獲
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、住民が避難した地域においてイノシシ等が人里へ出没し、家屋に侵入する等の被害が出ています。
当センターでは、野生鳥獣による生活環境被害等を抑えて住民の帰還が円滑に進むよう、国が実施しているイノシシ等の捕獲事業を平成25(2013)年度から担っています。
(受託業務例)
- 帰還困難区域内等における野生鳥獣の生息状況調査及び捕獲等業務(環境省)
- 有害鳥獣捕獲事業(福島県大熊町)
ペットの災害対策
ペット災害対策に関するガイ
ドライン等
東日本大震災や熊本地震等の大規模災害では、被災したペットの救護活動や避難生活でのトラブルなど、様々な問題が発生しました。近年のペット飼養頭数の増加に伴い、飼い主や関係機関にはペットを考慮した災害への備えや、発災時の適切な対応が求められています。
当センターでは、被災地でのペット救護活動やシェルター(動物救護施設)の運営支援をはじめ、各種ガイドラインの作成、災害時における広域支援等に係る図上訓練の開催を通して、ペットの災害対策を支援しています。
(受託業務例)
- 「広域支援・受援体制整備に係るモデル図上訓練」の開催等災害関連業務(環境省)