外来生物法及び外来種対策にかかる政策支援
外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)は、特定外来生物による生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を防止し、生物多様性を確保すること等を目的として、平成17(2005)年に施行されました。特定外来生物に指定された生物は、飼養、栽培、保管、運搬、輸入、販売、譲渡などが規制され、野外に生息する個体の防除が進められています。また平成27(2015)年3月には、「外来種被害防止行動計画」、「生態系被害防止外来種リスト」が国により公表され、外来生物法とあわせて外来種対策を推進するための3本柱として位置づけられました。
当センターでは、これらの策定・作成に全面的に携わるとともに、その後も法律の改正、特定外来生物の追加指定等、国の重要な施策の推進を継続的に支援しています。
特定外来生物等の指定に関する支援
特定外来生物の
クビアカツヤカミキリ
外来生物法に基づいて指定される特定外来生物は、令和3(2021)年4月現在、156種類が指定されています。
当センターでは、刻々と変化する外来種の状況について、常に最新情報の収集に努め、行政からの要請に応じて、新たな特定外来生物の指定検討に必要な最新の科学的知見、及び流通等に関する情報をとりまとめるなど、追加指定の検討に係る支援を行っています。
(受託業務例)
- 外来生物問題調査検討業務(環境省)
「外来種被害防止行動計画」の策定支援
外来種被害防止行動計画
外来種被害防止行動計画は、平成27(2015)年3月、生態系被害防止外来種リストとともに、国により公表されました。
当センターでは、外来種対策の豊富な経験と知見を活かし、本行動計画の策定を支援するとともに、行動計画に基づいて実施する具体的な取組みにも携わってきました。
(受託業務例)
- 外来生物問題調査検討業務(環境省)
「生態系被害防止外来種リスト」の作成支援
生態系被害防止外来種リスト
生態系被害防止外来種リストは、外来種対策の大きな柱の1つとして平成27(2015)年3月、外来種被害防止行動計画とともに、国により公表されました。本リストは、外来種についての日本及び海外での生態系等への被害状況を踏まえ、日本における侵略性を評価し、カテゴリ別にリスト化したものです。
当センターでは、外来種対策の豊富な経験と知見を活かし、外来種に関する最新の情報を集約し、リストの作成を全面的に支援しました。また、今後のリスト更新を視野に入れ、継続的に最新の科学的知見の収集・蓄積を行っています。
(受託業務例)
- 外来生物問題調査検討業務(環境省)
非意図的な侵入に対する水際対策の政策支援
水際対策が重要な港湾
ヒアリ類をはじめとする非意図的な外来生物の侵入や国内への定着を阻止するため、国は国際連携による水際対策の強化を進めています。
当センターでは、国が実施する全国の港湾のリスク評価やモニタリングのための新規技術開発についての支援を行っています。
(受託業務例)
- ヒアリ侵入・定着防止対策検討等業務(環境省)
特定外来生物の防除マニュアルの作成
外来種の防除マニュアル
国は、地方自治体をはじめとする各主体が特定外来生物の防除を効率的・効果的に実施できるよう防除マニュアルや防除の手引きを作成しています。
当センターでは、各地での防除実績に基づいて、アライグマやアルゼンチンアリ、オオクチバス、ヒアリ等の防除マニュアル等の作成を支援しています。また、特定外来生物以外にも、対策困難外来種であるアカミミガメの防除の手引きの作成を全面的に支援しました。
(受託業務例)
- 外来生物問題調査検討業務(環境省)