弘前大学との共同研究成果がJ. Int. Heteropterists' Soc.に掲載されました
自然環境研究センターと弘前大学からなる共同研究グループは、海洋島の固有カメムシで発生消長(個体数の季節変動)を生息地における通年調査で初めて解明しました。世界自然遺産として知られる小笠原諸島の父島で8科9固有種を対象に、各種で一年間毎月の調査を実施し、生息地における個体数を記録しました。これらのうち6種では、一年を通じて成虫か若虫が確認されました。一方、1種では晩秋から初冬に生息地で成虫と若虫が確認されませんでした。残る2種ではさらなる調査が必要です。温暖な亜熱帯の島でも、固有カメムシの出現時期は種ごとに異なることを明らかにしました。
本研究は、本土からの継続的な調査が難しい小笠原諸島で現地事務所に赴任した職員が毎月の観察を積み重ねることで実現しました。得られた知見は、種ごとに観察しやすい時期を検討するための基礎資料となり、固有昆虫の生息状況の把握や継続的な保全研究に役立つことが期待されます。
当センターからは、久末遊研究員が本研究に貢献しました。
〇弘前大学:海洋島の固有カメムシの発生消長を世界で初めて解明 ~世界自然遺産で昆虫保全に資するインフラを整備~
- 掲載雑誌:Journal of the International Heteropterists' Society
- 著者:Yu Hisasue, Jun Souma
- 論文タイトル:First report on the seasonal occurrence of true bugs (Hemiptera: Heteroptera) endemic to oceanic islands: Case studies on Chichijima Island, the Ogasawara Archipelago, Japan
- 巻号:3, 4(2026)
- DOI:https://doi.org/10.11646/jihs.3.4.2
- URL:https://mapress.com/jihs/article/view/jihs.3.4.2

